企画展・講座
2018/10/31
10月28日(日)は、喜多方市で劇団きらく座を主宰する小椋武氏を講師にお迎えして、52回目の歴史文化講座となる 会津の方言「にごる なまる おらほの言葉」を開催いたしました。
“おらほ”とは、ここでは会津全体を指すことばであり、今回は会津の方言の成り立ちや特徴についてお話していただきました。
少しご紹介しますね。例えば、会津人には親しみのある「さすけねー(大丈夫)」は、差し支えない(sashitukaenai)が変化した訛語(かご)と言い、二重母音の音が変わる(=さすけねー sasukene)のが会津の方言の特徴だそうです。そして、「びっ(蛙)」や「たがく(荷物を持つ)」など、元の言葉がわからない言葉を俚言と言います。
また、一般的に言葉が濁るというのは、言葉が2つ合わさった複合語で、下の語の頭が濁るということになります。(渋い+柿=しぶがき) それが会津弁では、言葉の間や語尾に濁る特徴があります。(みかん➡みがん、ねこ➡ねご)
さらに会津の言葉には、「じ」「ぢ」「ず」「づ」の区別がないのも特徴で、会津(あいづ)・合図(あいず)のようにイントネーションアクセントに違いがありません。会津独特の言葉ある「おんつぁ(おじさん)」にも、実は長い歴史があり、日本の家長制度にまで遡るそうです。
小椋先生は皆さんを飽きさせないようにと、途中で秋田弁と津軽弁の民話やクラシックCDなどを流してくださるなど、内容盛りだくさんで、参加者の皆さんにも分かりやすく楽しい講座となったようです。