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自宅で楽しむまなべこ常設展「会津若松城下の繁栄を支えた商家・商人たち」

企画展

2020/05/21


 現在新型コロナウィルス感染拡大防止のため、閉館となっております「まなべこ」の常設展「会津若松城下の繁栄を支えた商家・商人たち」をご自宅でもご覧いただき、楽しんでいただけるよう、ホームページ上で「自宅で楽しむ常設展」の特集ページを開設しました。

 おうちで過ごす時間の多い今、ぜひ職員のおススメスポットなどを参考にしながら、みなさまでご覧ください。


 

㋔のケースには、江戸時代から現在までの硬貨・紙幣が展示されています。江戸時代のお金の仕組みや1両の価値を現在の私たちの生活と比べてみましょう。

  

 こちらのコーナーでは「見立番付」を特集しています。見立番付とは、現在でいうランキングです。江戸時代の後半に始まり、昭和の初め頃まで大ブームになった大衆文化で、様々な種類の見立番付が作られました。今回は常設展のテーマに因んで、主に会津の商売に関係する番付を展示しています。その中から、いくつか面白いものをご紹介します。

 1855年(安政2)10月2日に、マグニチュード7前後と推定される安政の大地震が江戸を襲いました。この地震で、江戸和田倉門内にあった会津藩の江戸上屋敷が倒壊し、100人以上が犠牲となりました。さらに次の年には、超大型の安政台風が襲来して、再建途中の江戸屋敷がまたも倒れてしまいました。この危機に、藩は商人たちから献金を募りました。その時の金額のランキングがこの番付です。

 「壽命鑑」というタイトルになぞらえて、献金額を年数で表しており、10年で1両になっています。商人にとっては、命にも等しいお金を藩のために捧げた、という意味でしょうか。献金額のトップは200両で、現在のお金にすると約1200万円にもなります。番付にある金額を合計すると、約5千両で3億円ほどになります。この翌年にも、藩は再度献金を募り、このときの献金額も番付になっています。

 会津藩の危機に、商人たちは、日頃から城下で商売をさせてもらっている恩返しに、と多額のお金を献じました。藩と商人の堅い結び付きがわかる、まさに今回の常設展のテーマにぴったりな番付です。

 温泉は江戸時代から人気の旅行先で、温泉の番付は何種類も作られました。この番付は明治27年の発行ですが、江戸時代に作られた番付をベースにしていると思われます。

 現在も人気の温泉が並ぶ中、会津からは「大仁寺湯」、「熱塩の湯」、「たきの湯」の3つがランクインしています。熱塩の湯は熱塩温泉、たきの湯は現在は東山温泉の一部で、地名や旅館の名前に残っていますが、大仁寺湯とはどこでしょうか?実は、これは東山温泉の昔の名前の「天寧寺の湯」の間違いです。

 天寧寺の湯は、江戸時代の温泉番付でも上位の常連でしたが、ほとんどすべての番付で「天仁寺湯」と間違えられています。さらに、この番付では「天」を「大」と見間違えて、「大仁寺湯」になってしまったのです。

 番付コーナーでは、この他にも、江戸時代の全国の名産物の番付、長者番付、大正時代の若松の旅館と料理屋の番付など、多数を展示しています。

 歴史資料センター「まなべこ」は、再開に向けての準備をしております。今回の「自宅で楽しむ常設展」で興味を持たれた方は、ここで紹介しきれなかった展示もまだまだございますので、ぜひご来館下さい。